もくじ
  • 【表紙】
  • 【目次】
  • 【巻頭の言葉】
  • 発刊に当たって 戸口 晋 高23
  • 二十周年記念事業 中根 章介 高11(仮)
  • 創立二十周年を祝して 野辺 博 高24(仮)
  • 西部浦高会二十周年によせて 川野 幸夫 高13(仮)
  • 西部浦高会創設のこと 大塚 陽一 高19(仮)
  • 西部浦高会と私 西澤 堅 高11
  • 【第一部】浦高百年の森と
    共に歩む西部浦高会
  • 「浦高百年の森」づくり、に参加して 中根 章介 高11回
  • 浦高百年の森の植物希少種 牧野 彰吾 高14(仮)
  • 百年の森と西部浦高会の歩み

  • ■資料集
  • 【第二部】 座談会
  • 座談会ビデオ YouTube 2023年12月10日
  • 座談会ハイライト
  • 【第三部】 寄稿集
  • [浦高時代の思い出]
  • 教室風景 寄稿サンプル
  • 工芸に明け暮れたこと 寄稿サンプル
  • 片田舎より 髙山英治 高20回
  • 60年前の浦高時代 鈴木立之 高16回
  • サッカーに捧げる! 成井 正浩 高18回
  • 「理科」老教員雑感 江里俊幸 高21回
  • 甲子園で八重雲を 柏木浩太 高60回
  • [近況報告]
  • おせち料理は完全分業 寄稿サンプル
  • 【編集後記】
  • ウェブ記念誌発刊のこと 辻野 淳晴 高31(仮)


教室風景

浦高同窓会では、平成17年(2005年)に、母校創立110周年記念事業として「浦高百年の森」づくり事業を、寄居町風布にてスタートしました。私は、西部地区の寄居町の「百年の森」づくりに、西部浦高会の会員として、2006年3月の第2回から参加しました。

「浦高百年の森」づくり事業の主旨
浦高が掲げる「尚文昌武」(文を尊び、武を盛んにする)という文武両道の伝統に、「環境」という新しい伝統を加える。人間のエネルギー源である緑の森を、今後百余年の同窓生が、世代を超えて受け継ぎ、育んでいくという趣旨です。

目的と事業
「夕べにうたふ荒川の水万歳の声高し」と校歌に謳われている埼玉の母なる川、荒川上流の森を再生し、郷土の環境保全を図る。場所は、寄居町風布の民有林 5haを借り、有用な広葉樹林を残しながら、新たに針葉樹、広葉樹を植栽して、森の再生を目指す。

「浦高百年の森」の中に、体験の森を設け、若者たちが植林や植生観察などを通して、水源の森の大切さ、森を育てることの苦労と喜びを経験出来るようにすることである。

「浦高百年の森」事業の現地作業は、「植栽」、「下刈り」、「間伐」などの作業を行い、原則としてOBを中心に生徒、家族。友人などボランティアが行うことである。

さらに、現地にログハウスを建設し、作業や自然と共生の拠点とする。
このような「浦高百年の森」づくりの事業に参加した、私の感想を述べたいと思います。



1 植樹
私は、2006年 3月 第2回 百年の森 苗木の植樹に参加しました。
初回の3月の「植栽」は、昨年 10月の「記念式典」の植樹式に、数10本の植樹がされただけで、3月は、約100名の参加者で、里山林に約1000本の山桜・山栗・紅葉・杉の木等の苗木を植樹しました。 里山は、20度から40度位の傾斜地で、事前に、農林公社の職員により、植樹しやすいように伐採しておりましたが、雑草や切り株が残ってをり、2mから3mの苗木を数本持ち、植樹する場所へ斜面を歩くのは、大変でした。植える場所は、斜面に、3mから5m間隔で、20cmから30㎝位の穴を掘り、苗木を入れて足で踏み固めて行きました。1人、20本位い植えて昼休みになりました。

昼には、川野同窓会長の差し入れの「とん汁」が用意されていました。 午後からは、植樹の残りや、登山道や駐車場からの通路を、太さ10㎝位いの枝で、長さ1m位の物を持ってきて、斜面に段々になるように、埋めて、土を踏み固めて階段にする整備を行いました。 3月の「植栽」は、10数年続けて行われましたが、年々植える苗木は少なくなり「浦高百年の森」の全体の形状が決まり、「植栽」は終わりました。

2 下刈り
7月は、「下刈り」が中心です。3月の「植栽」から4か月過ぎると、里山林は、苗木を追い越すぐらい雑草や藤のつる、葛のつる、熊笹等が繁茂します。7月は気温が高く、また、蜂や毒虫が居るので、注意する様に言われました。また、水分補給の回数を多くするように、水筒や、ペットボトルを下げて、斜面に取り付きました。作業は、長い柄の下草狩り用の鎌を持ち、20度から40度位の斜面の雑草刈りをしました。春から3か月位で、つる植物の葛のつるや、藤のつる、熊笹や雑草等、2m位の鎌を振り回して伐採するので、隣の人との距離を保ちながら作業しなければなりません。夏は気温が高く、少し動くと汗が滴り落ちました。したがって、休憩を度々入れて、汗を拭きふき行いました。また、蜂や毒虫がをり、刺されそうになりました。
7月の「下刈り」は、毎年行われ、「浦高百年の森」の形状を維持しています。
「下刈り」の昼は、川野会長の差し入れの、きゅうり・トマト・西瓜等を、山の水で冷やして置いたもので、のどを潤しました。

午後は、下草狩りの残りと、山道の整備等を行いました。

3 間伐
11月は、「枝打」と「間伐」です。植樹して3年目になると、最初に植えた木の成長に差が出て来ます、成長の悪い木や、隣の木に近過ぎる木、重なった枝等を、伐採します。初めは良く解らないので近くの人と相談して伐採しました。また、夏の手入れから4か月過ぎているので雑草が繁茂しているので、これも切り倒します。
スギ・ヒノキ植栽地での枝打ちの時は、植樹してから5~6年の木でも、木の間が2.3m位の近過ぎると思われる木を、根本近くで切り倒しました。直径10cm弱の木でも、倒す方向を見定めて、倒す方向に切り込みを入れ、反対側に切り倒す切り込みより高い位置を切り倒すように鋸を入れました。特に、枝と枝が絡みつくので、周りに声をかけながら切り倒しました。直径10cm弱、長さ7~8mのスギの木でも、道路に下し、本部の小屋まで運びましたが、大変重く、小屋までの上り坂には大変苦労しました。
11月の「枝打」と「間伐」は、「浦高百年の森」の形状を維持するのに必要な活動と思います。 「枝打」と「間伐」は、午前中に行い、昼食後は、下山して、風布みかん山でミカン狩りをしました。風布のみかん山は、採算の取れるみかん栽培の北限と言われています。ミカン狩りは、みかんを入れるネットを買い、それを一杯にするまで取ることが出来ます、また、枝から直接取って食べることもできます。

4 参加者
「浦高百年の森」の参加者の多くは、同窓生の個人参加ですが、なかには、同学年同士や、同じ同窓会支部の会員同士が連絡を取り合い、車に乗り会って参加しました。特に、高9回 平松 廣 さんが 高9回生 20名位まとめて寄居駅に集合し、団体でバスに乗り参加されました。さらに高9回生は、下山後、寄居の「かんぽの宿」で入浴し、同窓会を催して、親睦を深めていました。高9回生の参加 は、平松さんが亡くなるまで続きました。
また、浦高の現役生が部活の顧問と参加していました。

5 昼食
昼食は各自持参しますが、スタッフが、春は、「トン汁」、夏は、川野会長のヤオコーの差し入れ、「きゅうり」「トマト」「西瓜」等、秋は、「きのこ汁」が用意されました。また、高11回のOBによる「ドーナツ」等、色々な差し入れが在りました。また、ゲストに音楽家による演奏や、声楽家 高19回 冨田千種さんによる、アカペラの歌声を聞かせてもらいました。

「浦高百年の森」づくりは、約20年しか経過していません、 今後ますますの発展を望みます。




西部浦高会