もくじ
  • 【表紙】
  • 【目次】
  • 【巻頭の言葉】
  • 発刊に当たって 戸口 晋 高23
  • 二十周年記念事業 中根 章介 高11(仮)
  • 創立二十周年を祝して 野辺 博 高24(仮)
  • 西部浦高会二十周年によせて 川野 幸夫 高13(仮)
  • 西部浦高会創設のこと 大塚 陽一 高19(仮)
  • 西部浦高会と私 西澤 堅 高11
  • 【第一部】浦高百年の森と
    共に歩む西部浦高会
  • 「浦高百年の森」づくり、に参加して 中根 章介 高11回
  • 浦高百年の森の植物希少種 牧野 彰吾 高14(仮)
  • 百年の森と西部浦高会の歩み

  • ■資料集
  • 【第二部】 座談会
  • 座談会ビデオ YouTube 2023年12月10日
  • 座談会ハイライト
  • 【第三部】 寄稿集
  • [浦高時代の思い出]
  • 教室風景 寄稿サンプル
  • 工芸に明け暮れたこと 寄稿サンプル
  • 片田舎より 髙山英治 高20回
  • 60年前の浦高時代 鈴木立之 高16回
  • サッカーに捧げる! 成井 正浩 高18回
  • 「理科」老教員雑感 江里俊幸 高21回
  • 甲子園で八重雲を 柏木浩太 高60回
  • [近況報告]
  • おせち料理は完全分業 寄稿サンプル
  • 【編集後記】
  • ウェブ記念誌発刊のこと 辻野 淳晴 高31(仮)


おせち料理は完全分業

西部浦高会の創立二十周年、おめでとうございます。イベントや総会等になかなか参加できず、心苦しく思っております。せめてこの機会に、一文寄稿をと思い立ちました。

我が家では、毎年大晦日から三が日に掛けて、娘息子夫婦家族併せて全員集合する習わしとなっており、今では総勢13名となります。本来そこにいるべき家内が12年前に他界して欠けているのは何とも残念ですが。

全員集合はずっと我が家の伝統だったため、以前は、暮近くなると家内があれこれ楽しそうに準備していたものです。私の役割は、鰹節削りと松前漬け作りくらいでした。とは言っても、鰹節は卸したての一本の半分は削るので、結構な労働です。
松前漬けも、昆布とスルメを買ってはさみで千切りにし、漬け汁も自家製です。年によって材料の質の違いによるものか、調理の腕がままならないためか、柔らかくならなくて残念な思いをすることもありました。
いずれにしても、元旦の食卓を飾るおせちの数々と見栄えの良さに、皆、歓声を上げたものでした。


 

私が取り残された翌年の正月、どうなるものかと思っていましたが、娘二人と嫁、三人が分担して元旦におせちを並べてくれたことには、正直驚くと同時に、家内の遺志が継がれていることに感動を覚えました。
しかも、伊達巻や栗きんとんなど、以前は市販品だったものまで、どこで覚えたか手作りしてくれています。
三人の分業で準備した、ごまめ・黒豆・なます・伊達巻・栗きんとん・野菜の煮物、二段のお重にきっちり詰まったおせちを、孫たちに、まめになるようにとか、よくものが見通せるようにとか、講釈しながら食べさせている娘たちを見ながら、お屠蘇もぐいぐい進みます(笑)。

じいじはおせちは無理なので、晦日の晩御飯にポトフを提供するのが恒例です。
若鶏の丸鶏を一羽切り分けて、大根・人参・玉葱・セロリ・蕪・キャベツ・ニンニクをたっぷりコトコト1時間以上煮込んで、ほんの少しの塩で味付け。天然無添加の鶏ガラスープ(変な表現ですが)でいい出汁がでて、ほっこり暖まる自慢の一品で、皆喜んでくれます。

完全分業の我家のおせち料理に彩られる暮正月は、とても暖まる時間です。







西部浦高会